密着!「食の安心」を伝える仕掛け人(2009.9.24 O.A)
日本テレビ「NEWS リアルタイム」の特集「ACTION『食の安全』」より
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日本テレビ「NEWS リアルタイム」の特集「ACTION『食の安全』」より
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以前取材してもらったテレビの放映が上記のように決まりました!
すべての産業の基盤である「一次産業」。
生きて行くための糧である「食料」を生産する「農業・漁業」。
この産業の発展は、産地及び生産者だけの問題ではありません。
消費者こそがこの時代、積極的に問題視し、考えなければならない
ことなのかも、知れません。
農業や漁業はもちろん産業ですが、経済的な側面から捉え方と
もうひとつ、「安全保障」や「国防」の観点から捉える必要が
あります。とくに、食料の自給力、供給力が低い日本では
重要な考え方になる訳です。
「平成20年度 食料・農業・農村白書」では、現在の日本農業の
潜在的な熱量供給力が1人1日2000kcal程度と紹介しています。
1日2000kcalの食事例
朝食:ご飯1杯、粕漬け1皿、粉ふきいも1皿
昼食:焼き芋2本、蒸かしいも1個、りんご1/4個
夕食:ご飯1杯、焼き芋1本、焼き魚1切れ
※加えて、うどん2日に1杯、みそ汁2日に1杯、納豆3日に1パック
牛乳6日にコップ1杯、卵7日に1個、食肉9日に1食
つまり、生きるのにぎりぎりの水準の自給力。
だから、食料自給率40%を放置できない日本なのです。
生産者と消費者が一緒に考えなければならない「食の問題」。
生産者と消費者が互いに理解しあい、支えあって、この問題に
取組んでいかなければならない。
消費者は、自らの命の糧を生産してくれている生産者に
感謝の気持ちを持ち、そして生産者はその思いに応え、生業をさらに
発展させていく。
でも、これだけ複雑化した流通形態の中で、消費者と生産者が
触れ合う場所は失われてしまいました。
つまり、作り手は食べ手の顔を思い浮かべられなくなってしまった。。。
ここがすべての問題の原点のように思います。
「食の安全、安心」の問題もここから考えたらどうでしょうか?
作り手が食べ手の顔を思い浮かべられるような環境作りを行っていく
ひとつの取組みがまさしく、今回のテレビの特集のテーマなのです。
「複雑化した流通形態の中で、消費者と生産者が
触れ合う場所は失われてしまった。」と書いたけど、
従来の体制をけっして否定する訳ではありません。
このコラムでもずっと書いているように、「農業」「漁業」は
自然と対峙した営み。自然を相手にするということは、
人知の及ばないことばかり、だから、助け合い、支え合っていく
「心の論理」を他の産業以上に当てはめる必要があります。
だから、「支え合うことを理念とする」協同組合は不可欠だし、
農協、漁協の仕組みの中に、生産者が消費者と直接交流し、
食べ手の顔を思い浮かべることができる手段が必要なのです。
東京生まれの私が漁師になり、そして始めたネットショップ
「旬の逸品やさん」。
数々のTVや雑誌に取り上げらた「漁師の本ししゃも」。
あの三國シェフも、服部先生も絶賛してくれた自信作ですが、
迷いました。
今年で販売を最後にするべきか、どうか?
今年のはじめにお客さんにメルマガで相談しました。
「私は漁師をやめることになります。」
「旬の逸品やさんを続けるべきかどうか?」
いろんな意見をいただきましたが、
このお店、そしてイチオシ商品「漁師の本ししゃも」は
お客さんが大事にしてくれて、育ててもらったもの。
お客さんに皆さんに意見を伺いたかったんです。
東京生まれの私が北海道に移り住み、まもなく20年。
そして、漁師をはじめ、水産加工をはじめ、ネット産直を
はじめ、いまに至ります。
この20年間で、いろんなことを学びました。
皆さんや地域の漁師や農家さん、地域の方から。
この20年間で、いろんなことがありました。
転覆事故や自動車事故、怪我なども経験しました。
そして、「旬の逸品やさん」で発信をしてきました。
東京生まれの私が北海道で感じたことを私の言葉で、私の目線で。
私、来年で40歳になります。
私、勝手に人生は60年だと考えています。
最初の20年は、東京で都会人でした。
最初の20年は、消費者でした。
次の20年は、十勝で田舎人でした。
次の20年は、生産者でした。
最後の20年は、その間をつなぎたい!
最後の20年は、消費者と生産者の架け橋になりたい!
そう思っています。
写真は8/19の霞ヶ関。
十勝若手農業者「十勝おやじの背中を超える会」
と立ち上げた「にっぽん食糧供給プロジェクト」
のオープニングの様子です。
霞ヶ関でやるには、意味がありました。
当日は、農水省から15名。経産省から8名、
多くのメディアや食に興味のある方に参加いただきました。
ずっと考えてきたこと。
それは、「消費者」と「生産者」が交流する大切さ。
そして、それぞれがそれぞれを、またそれぞれのフィールドである
「都市」と「農山漁村」がお互いの役割を認めあい、
どちらが良いとか、悪いとか、どちらが上だとか、下だとか
言い合うのではなく、互いの価値をお互いに認識しあった中で
互いの足りないものを補い合っていく関係を築くことが
これからこの国にもっとも大切なこと。
そこへのビジョンを示すことが私の役割。
そう考えれば、なんで、都会っこの私が対局にある漁師になり
転覆事故でも生かされ、いまここにいるのか、納得がいく。
そんなことを考えながら、新たな一歩を踏み出します。
今まで、支えてくれた方に感謝し、いままでいただいた
「美味しかったよ!」から得た感動を今度は次代を担う
若手生産者に実感してもらうところから、始めます。
食は命の源、命の糧です。それを生産している職業は
尊い職業。もっともっと、国民みんなで大切にして
いくべき仕事です。だから、次代を担う若手生産者は
この国の宝物だと思うんです。
まずは、十勝の若手農業者集団「おやせな」
そして釧路管内漁業青年部「ちりっぷのメンバー」に
想いを伝えるところからです。
だから、私は今年で生産者は完全引退!
だから、今年で最後の「漁師の本ししゃも」。
10年分の感謝と最後に最大級の「美味しかったよ!」を
いただくために、今年は特別な「ししゃも販売」です!!
9/18(金)から販売開始です。
http://www.rakuten.co.jp/shishamo/476605/
こちらも最大級の「感謝の気持ち」を込めて
今月いっぱい、送料無料です!
10年間支えてくれた皆さんに、心から感謝!
「ありがとう」
「農家発・若者発 グリーン・ニューディール
地域雇用創造の実践と提案」
現代農業増刊号(農文協)の中に174p~179pに文章を寄稿した。
ご興味のある方はぜひ!定価900円です。
また、海とボートの雑誌「OCEAN LIFE10月号」
P156~157の「漁師民族」というコーナーで紹介されています。
10年前、バリバリの漁師だった時、この本と出会い、
クルーザーカッコいいな〜と購入を真面目に考えたことが懐かしい。。。
ちょうど、いま、秋サーモンの最盛期。
私の過去最高記録は、26本。でも私が船頭していた時の船の
竿頭は確か43本。6年前のあの日は、入れ食い状態で、
8人で250本は行ったような。
あれから、6年か〜。
いろいろあったな〜。
(十勝毎日新聞9/9)
これが小麦の粒なの?新しいプチプチ感。
新しい十勝の名物料理になりそうです!
1日に10食は連日の完売のようです。
まさに「十勝おやじの背中を超える会」の
みんなのパワーを感じる一品です。
11月発売の「美味サライ(小学館)」でも
紹介される予定です!
ぜひ、帯広に来られたら、
レストラン「オランジュ」へ食べに行ってね!
渡辺シェフと奥村マネージャー
また、「十勝おやじの背中を超える会」の
情報発信拠点「A-SHOP」がオープンしました。
(十勝毎日新聞9/10)
農家のみんなが本業が忙しい中、事務局の
高橋くん、増田くんの頑張りには頭が下がります。
みんなで支え合う活動。
みんなを支える活動。
みんなに支えてもらう活動。
それが「十勝おやじの背中を超える会」なんです!
お店は帯広市の中心部「広小路商店街」にあります。
市内の「ザ・本屋さん」の協力で店内に農業関係本を
展示販売してます。
このお店は若手農業者集団「CROPS」とのコラボ!
彼らはほんとセンスがいい!!
「おやせな」と「CROPS」の役割分担が明確になって
いて、とてもうれしくなりました!!
生産者として必要なこと。
「おやせな」7:「CROPS」3
農業は、一産業であり、個人のビジネス。
農業は、国民の糧であり、みんなのために行う仕事。
両方の役割と価値を消費者に理解してもらうための
仕組み作りがこれからの私の仕事。